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秋の味覚 カボス編

  • 執筆者の写真: calmato
    calmato
  • 2021年9月8日
  • 読了時間: 2分

大分の秋。カボスの季節です。カボスというのは、大分特産の独特の香りを持った柑橘類(大分のレモン)です。スダチよりも大きく、レモンより香りが強い、ゆずよりも甘くない大分の香り。毎年、秋にさしかかって来たとき、カボスの木にたくさんの実がなります。

さあ、カボスの収穫です。栗と同じように、長袖、長ズボンに長靴を履いて、軍手をはめ、収穫用のハサミをコンテナにいれて、一輪車で母屋の横の私道を登っていきます。カボスの木は背がそれほど高くなく、手を伸ばせばカボスに届きます。注意しなければならないのは、このカボスの木、その枝のところどころに非常に鋭いトゲがあるのです。そのため、勢いよく手を入れたりすると手や腕にトゲが当たって痛いです。ちょっと慎重に枝の形をみながらハサミを持った手を入れていき、もう一つの手で実を抑えてハサミで実のヘタについた枝を切って収穫です。木は外側に行けば行くほど細く細かくなるので、このトゲをよけるのは至難の業ですので、木の根元に潜って内側からカボスの実を見つけて取っていた記憶があります。この方法でも、頭にトゲが当たったりするので、帽子をかぶっての作業です。とにかくカボスの収穫は栗よりも痛かった記憶があります。収穫したカボスはヘタの枝が他のカボスを気づつけないよう、一つ一つ飛び出てる枝を丁寧にハサミで切っておきます。そうしてコンテナ一杯になったカボスを一輪車にのせて坂道を下り、家の前で古布で磨きながら選別した後、家の中の土間に運ばれます。その夜はまた親戚や友人達に送るための準備の仕分け作業。家でもカボスを切って秋の味覚サンマと一緒にいただきます。

栗と同様、この時期、食卓にはカボスが必ずおいてありました。朝食は味噌汁にかけて、お昼や夜は魚やお肉、うどん、そばにかけて、酢の物やカボスの寒天ゼリーにカボスジュース。絞ったカボスの実はお風呂に浮かべてカボス風呂。夜も寝るまでカボスの香りに包まれるのでした。




初夏の頃のカボスの実


 
 
 

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